借金があると不利?住宅ローンを組むなら収支の見直しを

人生最大の買い物と言われるマイホーム。ローンを組まずに一括購入できる人というのは稀ですよね。カードローンなどの借入があると住宅ローンを組みづらいとも言われていますが、本当でしょうか。

「年収の3分の1を超える借金はできない」。2010年に施行されたこの法律をご存じの方は多いかと思います。総量規制といいますが、これにはいくつもの例外・除外事項があります。住宅ローンは除外事項にあたるため、この法律が指す「借金」のうちには含まれません。

したがって理屈としては、住宅ローンとその他の借金とは関係がありません。住宅ローンを抱えていてもカードローンを利用することはできます。ただし、カードローンを返済中の方が住宅ローンを組もうとした場合には、融資を渋られる可能性があります。それはなぜでしょうか。

住宅ローンでもカードローンでも、融資には審査があります。貸す側は、貸してもしっかり返してくれるだろう、と予測できる人にしか貸したくありません。カードローンというと即日融資が有名ですよね。審査が短時間で済むということは、確認する項目もそれほど多くないことを表しています。カードローンでは100万円以下の少額の貸出が多いので、返してもらえるかの心配が比較的少なくて済むからです。

住宅ローンの場合はそうはいきません。家賃を払うのと同じくらいの額だから、と思って月々の返済額を数万円にしたのに、結果自己破産をせざるを得なくなった、という話を聞いたことがあるのではないでしょうか。理由は様々あるでしょうが、長い返済期間の間には昇進してお給料が上がるはずと思っていたらそうならなかったとか、転職をしたせいで収入やボーナスが減ってしまったということもあるようです。将来のことは想像できないということですね。

住宅ローンを払うだけでも大変なのに、それ以外の返済もあるのでは、いずれ返してもらえなくなるかもしれない。貸す側はそう考えます。住宅ローンを組んだ後に借金をする可能性の高い人も同様です。ですので、借金があると住宅ローンが組みづらいというのは本当なのです。

家を買うつもりの方であれば、頭金を貯めていることと思います。カードローンなどがあるのでしたら、そのお金で完済してしまいましょう。加えて、家を買ったあとに新たな借入をしなくて済むように、家計の見直しをすることをおすすめします。方法は簡単で、家計簿をつけて、月々の返済予定額に無理があると思えば、支出のなかから削れるところを削れば良いのです。

「ご利用は計画的に」とは消費者金融の有名なキャッチフレーズですが、人生最大の借金である住宅ローンこそ、入念に計画を立てる必要があると言えます。

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